連 載 29
平成16年11月20日号(第2284号)

税と対峙する ‐29‐

     消費税増税の具体的足音がきこえる

     今の国民の消費の勢いでは
        とてもこれ以上の負担能力はない
  

                
 2007年に消費税の税率を上げたい―具体的なことばが谷垣財務大臣の口から発せられた。いよいよ消費税増税の動きが本格的にはじまろうとしているのである。先号でも述べたように、大衆の消費に対する地力は決して安定していない。税金・社会保険料等さまざまな形で国民負担が増える来年以降は、一層不透明である。
 その中で、消費税増税は決定的に国民の消費意欲に水をさすものになることが、役人は分からないのだろうか。消費税の税率をあげた場合の国民の負担については、税と対峙する19・3/5号(弊社ホームページ参照)にも詳細を記載してあるが、1%で一人当りの負担は年間2400円となる。仮に、税率が今の5%から10%にあがれば、24000円×5%=12万円の年間負担増だ。
 12万円という金額は、サラリーマンの専業主婦がパートで稼ぐ約2か月分の収入である。これだけの金額を毎日少しずつ負担させられるようなことは他の税金では考えられない。消費税とは生活に密着し、支払うすべての人が実感を持ち続け負担する税金なのである。
 こうした国民の気持ち、今の社会情勢を無視して行政は諸外国の税率や国の財政赤字など手前勝手なデータを押し出してこの法案を通そうしていくのだろうか。
 「行政改革なくして増税なし」このキーワードを小泉内閣は改めて沈思し、方針を進めなければならないだろう。